塾長:梅枝 眞一郎
私たちメディエーション研究塾では、職場の人間関係からご近所付き合いまで身近なトラブル解決にも役立つメディエーションを研究・トレーニングしています。
メディエーション(mediation)を辞書で引くと「調停」と訳されていますが、ここで「調停」という訳は使いません。それは、私たちが日ごろイメージしている「裁判所の調停」とはかなり違ったものだからです。あえて訳をつけるなら「同席調停」や「自主交渉援助型調停」とした方が理解しやすいでしょう。
メディエーションは、もめごとの両当事者が、第三者(メディエーター)の助けを借りながらお互いに満足いく解決方法を見つけ出し、解決案を一緒に創っていく話し合いの方法です。
当事者の間で第三者として話合いの手助けをするメディエーターの役割は、当事者を説得するのではなく、当事者が安心して自分の事情や考え方、気持ちなどを自ら話し易いような「場」を創り、話し合いを促進させることです。
メディエーションの技術は、職場、地域、学校、親子、夫婦、家族間等のいろいろな問題解決に役立ちます。
では、このメディエーター役は誰がするのでしょうか? 法律家!? 専門家!? 街の有力者!?…。いえいえ、肩書きや専門性は必要ありません。当事者の話し合いを促進する知識と技術を身につけた方なら誰でもメディエーターになれるのです。
このメディエーションの研究は米国で50年ほど前に始まり、現在欧米ではトレーニングを受けた市民を中心としたメディエーションがとても盛んに行われています。
私たちの塾では 、このメディエーションの知識と技術を身につけるため、毎回活発な意見交換、「聞く」「伝える」などのいろいろなトレーニングを試みて
おります。
多くの市民の皆さんが、この知識と技術を身につけることのメリットに気づき、参加されることを願っております。そして、いつの日か、職場にも、地域社会にも、学校にも、家庭にも、メディエーターはどこにでもいて、そんな状況になれば、暮らしやすい社会にまた一歩近づけるに違いありません。関心ある方の参加をいつでも歓迎します。